遺品整理と生前整理の違いは？
遺品整理と生前整理の違いは？
遺品整理と生前整理、その二つの言葉を同じような意味だと捉えている方は少なくないのではないでしょうか。実際には、遺品整理と生前整理は大きく違う点があります。そもそも生前整理とはどういうものなのか、遺品整理とはどういうものなのか？それぞれの違いについてご説明したいと思います。
【生前整理と遺品整理の違いについて】
生前整理と遺品整理との違いにおいて大きく違うのは、まず行う時期の違い、そして次に誰が行うのかという違いです。生前整理というのは、亡くなる前に本人が一人で行う、または協力してもらいながら家族らと行うものを意味します。一方遺品整理は、亡くなった後に本人に代わって遺族が行うものを意味します。それに加えて、なんのために行うのかという点でも違いがあります。それぞれの目的を説明していきます。
- 生前整理
自分が亡くなった後に家族が困らないよう、身の回りのものを処分したり整理をしておくために行います。体が動くうちに、また自分の意識がしっかりしているうちに進めておく方が家族への負担を減らすことに繋がります。財産分与などにおいては、自身の希望はどうなのかということをしっかり整理しておく方が良いでしょう。遺言などを作成しておくと安心です。また、身の回りを整理することによって、これから先の人生をどのように生きていくのかの指標にもなります。
- 遺品整理
家族が亡くなった後、故人が賃貸住宅に住んでいた場合などは部屋を引き払う必要が出てきます。また、場合によっては相続税の申告や納税などを行う必要もあります。そのためには遺品を整理して不要なものは処分し、預貯金や貴金属、不動産など課税対象となるものがあった場合は期限内に手続を行わなければなりません。
【生前整理のメリット】
生前整理を行うことは多くのメリットがあります。まずは家族の負担を減らすことが出来る点です。生前整理を行っていなければ、残された遺族はとても大変な作業を行わなければならなくなります。手間もコストもかかる遺品整理ですから、出来る限り身軽でいた方が遺族の負担を減らすことに繋がります。そして財産などについて何も整理されていなければ、後に遺族が財産分与などの問題でトラブルを起こす可能性も出てきます。亡くなった後に、大切な人たちが争うのはとても悲しいことですから、できるだけそうならないよう生前整理をしておくことをお勧めします。そしてもう一つは、自分の人生を今一度振り返ることが出来るという点です。仕事や子育てがひと段落付いた時、自分の人生はどれほど豊かな人生だったのか、どんな素晴らしい思い出が溢れていたのか、思い起こすことができます。そしてこれから先の人生をどう生きていきたいのか、改めて考えることができます。生前整理とは、自分の生きてきた道のりを見つめなおすきっかけにもなるのです。
【遺品整理はデメリットになる場合も】
生前整理を行っていなかった場合、処分するものと残しておくべきものの区別をするのはとても大変な作業となります。残された遺族は、どこに何があるのか把握できていない場合もあり、そうなると時間もかかってしまい大変な負担になってしまうことになります。時間だけでなくコストの面でも大きな負担となってしまう可能性があるので、出来る事ならそのような事態は避けたいものですよね。そして、故人の意思が伝わっていないと、財産分与などでトラブルが起きてしまうこともあります。また、思い入れのある物とそうでない物を同じように扱われてしまう可能性もあります。大切なものを、遺族が形見として大事に保管してくれたらとても嬉しいものですよね。ですから、生前整理をしておくということはとてもメリットの大きなことなのです。
【まとめ】
まだ若いから、まだしっかりしているからと思っていても、いつ何時死という現実が自分の身に降りかかるかわかりません。そうなった時のために、生前整理を行っておくことはとてもメリットが大きいと言えます。自分の死後、遺族に大変な作業をさせないために、大切な人たちが争うような悲しいことが起きないように、元気なうちに生前整理を行っておくことをお勧めします。そしてもしも生前整理を行わないうちに家族が亡くなってしまったら、専門業者に遺品整理を任せるという手もあるので、なるべく負担がかからない方法を知っておくと良いでしょう。
この記事を書いた人
